耐震強度偽造問題は建設業界の基本的体質

 千葉県市川市の姉歯建築設計事務所がかかわった一連の構造計算書偽造問題で国土交通省は11月24日、同事務所の姉歯秀次・一級建築士に対し、構造計算書を偽造した動機など弁明を聴くための聴聞会を開いた。姉歯氏は、問題となっている21棟について、構造計算書の偽造の事実を全面的に認めたという。

 およそ1時間行われた聴聞会では、偽造の経緯に関して、「鉄筋の量を減らすよう指示され、できないと言ったら、他の事務所に変えると言われた」などと話し、3社の取引先名を挙げたという。
11月24日 新建新聞社 メールマガジンから。

 建設業界の悪い部分を例にあげると、過当競争の受注合戦の中、単価を下げての受注がなりよりの営業結果となるため、価格は下がる傾向が強くなる。
 大手ゼネコンは、談合体質で価格低下の歯止め策をとらざるをえない状況下に置かれ。ハウスメーカーをはじめ一般の地場の工務店さえ、ローコスト住宅へと対応をしなければならない。
 この業界のやり方として、安い仕事を請けることで仕事量を確保し、請負金額から自社経費を抜き取り、余った金額を下請け業者に振り分ける。下請け業者は振り分けられた金額の範囲内で採算を取ろうとするため、なるべく手間隙や余分な資材がかからない工夫の度が過ぎると、このような結果になってしまう。

 下請け業者の体質は、仕事を確保するためには元請けの無理を承知で受けなければならない立場にあることと、自らそのような体質に嵌ってしまっている傾向も充分見られる。

 競争激化の業界が、品質を無視してまでコストを下げなければ生き残れない状況に、歯止めをかけるためにつくられたのが建築基準法です。この建築基準法とは、この基準以下の建造物はつくってはいけないと言う、「最低基準」であることを認識できない業界体質に成り下がってしまっているのも残念なことだと思います。
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by hokushin-f | 2005-11-30 17:21
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